「吾以外皆我師」

(1)おさそい

                      
『吾以外皆我師』を合言葉として、
わたしたちの会は、
発会以来半世紀の長きにわたって、
現場の実践を大事にして
地道な歩みを続けてまいりました。

全国の多くの仲間は、
国語教師、人間教師であるという
誇りと自覚をもって、
「授業で勝負する」ことを
めがけてがんばっております。
子どもが伸びるためには
教師自身が伸びなければなりません。

国語を愛し、
国語授業を大事にしておられる
全国の先生がたを、
わたしたちの仲間に迎え、
二十一世紀を乗り切る
強固な『生きる力』『国語力』の
育成をめざして、
ほんものの国語教育の創造に
邁進したいと思います。

みなさん、おさそい合わせの上、
ぜひご入会ください。 


この文章は、
日本国語教師の会の案内パンフレットの
冒頭に記されていることばです。


(2)はじまり

本会の前代表である故石田佐久馬は、
半世紀前に機関誌『むつみ』の創刊号で、
きっかけを次のように書いています。


前々から、わたしはこんな夢をえがいていました。
現場で地味にコツコツと精出している
ほんとうの現場人が全国的に大きく手をつないだら、
どんなにすばらしいだろうかと。


都市といわず農村といわず離島といわず、
いたる所で国語を通じて人づくりが行われています。
さいわいにして、わたしは恵まれて
多くの国語実践家を友にもち、
日頃何かとおつきあいさせていただいています。


この偉大な財産をわたしがひとりじめするのは
もったいない気がします。
みなさんとわたしのつながりの糸を
縦にも横にも斜めにも張って、
みんなが親しくしていただけたらと思い、
わたしが犬馬の労をとらせていただくことにしました。 
(1965年1月1日)